第189章彼女があなたを捨てたのは事実です

「母さん、あなたという人は……」

ジェームズは眉をひそめ、シャーロットをかばうように前に出た。

だが彼が言い終わる前に、シャーロットが彼の背後から姿を現し、まっすぐな視線でノーラを見つめた。

「マーティン夫人、私が何を言っても信じていただけないのは承知しています」

「ですが、どうかご安心ください。他意があって来たわけではありません。私は医者です。もしデイジーさんの容態が本当に深刻なら、何かお役に立てるかもしれないと思ったのです」

ノーラは軽蔑の眼差しを向け、鼻で笑った。

「あなたが? 一体何ができるというの? 病院にはすでに最高の医師たちが揃っているわ。あなたなんて必要ないのよ」

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